水無月の青





風に色を付けるなら、何色だろう。

雨上がりの庭でさわさわと揺れる花が、風を青く染める。
しなやかな放物線を描きながら風に舞う姿は可憐で涼しげだ。
しかし、空の色を映したかのようなこの花は、思いのほか強靭でもある。

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             ペレニアル・フラックス 和名は宿根亜麻。

             しなやかで強靭な茎からは、麻より柔らかく強靭な繊維となる。
             成熟した種子からは良質な油が抽出され、食用のほかに、油絵の具を溶く際に用いられる。
             古来から有用な植物として栽培され、同時に、花の美しさゆえに多様な園芸品種が生み出されてきた。
             我が家のフラックスも、品種改良されたものであるが、花の美しさは原種も園芸品種も大きな違いはない。
             黄味を帯びた繊維の色は、金髪の形容にも使われる。








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こちらは柳葉チョウジソウ。清楚で上品な花が星のように開く。
すらりと長い葉は、確かに柳に似て、葉だけでも美しい。

この優しい花が、キョウチクトウ科であることを最近知った。
全草アルカロイドを含み有毒とは、トリカブトと同じかと思ったが、毒性はトリカブトほど強くない。
触るくらいなら問題はなさそうだが、触った後は手を洗った方が良さそうだ。







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散り始めたブルネラの名残りの花。







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アジュガ・チョコレートチップ。
一般的なアジュガ・レプタンスに比べると、草丈も花も、ひとまわり小ぶりだけれど、密生して咲く花は見事。







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桜の木の下、ボンボンのお墓の前に植えたのは、シラー・ヒスパニカ。
去年は花つきがまばらだったけれど、今年は花丈も高くなって花数も増えた。
ひとりでそっとボンボンに話しかけながら、辺りの雑草を抜く。







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去年、シラー・ヒスパニカと同じく、桜の樹の下にひと株だけ植えたスイート・ウッドラフ。
和名は車葉草(クルマバソウ)。
その場所が気に入れば、いくらでも増えると聞いていたが、こんなに増えたということは、
ここが気に行ってくれた証拠。

輪生する葉の形はまさに車輪。
初夏、木漏れ日の下で咲くという白い小さな花も楽しみ。

昔から日本人は「青」という言葉に「緑」の意味も含ませてきた。
だから、今はまだ緑一色のこのクルマバソウも「水無月の青」の仲間入り。





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この記事へのコメント

HT
2014年06月08日 16:31
こんにちは。
青いお花は良いですよね。梅雨に入る前からお天気悪くなってそのままですね。今日は午後少し陽射しが出ました。ちょっと陽が射すと急に暑くなってしまいます。今はまた黒い雲が出てしまっています。
お花がいっぱい咲いていますね。私は自分の家にあるお花でもまともにお花の名前がわかりません。お花の名前本当によくご存知ですよね。感心してしまいます。
たまき
2014年06月08日 18:06
青い花大好きです!
こんなに沢山あったなんて。。。
宿根亜麻
柳葉チョウジソウ
ブルネラ
アジュガ・チョコレートチップ
シラー・ヒスパニカ
なんて沢山知っておられるんでしょう!
教えていただき ありがとうございました~!
ANNA
2014年06月08日 22:52
こんばんは。

フラックス、初めて見ましたが色合いといい光沢のある花びらといい美しいですね。
風に揺れている姿が似合いそう!
お写真からも、そよそよとした風が感じられます。
2014年06月08日 22:56
私の好きな爽やかなブルーのお花がいっぱい!嬉しく読ませていただきました。風に色を?そうですね~・・・その時々で青だったり緑だったりかしら?時には黄色やオレンジもいいかな?いろいろ想像すると楽しいですね。フラックスの花、大好き!
カタナンケ
2014年06月08日 23:09
青いお花だいすき、、
こんなにいっぱいあるのね~
わたしも 雨の晴れ間をぬって
きょうキャットミント 満開をじょきじょき
切りましたよ~
週末からクルージングに出ます、、

亜麻、、かわいいなあ、、
又来年は植えてみようかしら、、
ことしは 矢車草をうえたのだけどね、、
2014年06月09日 08:26
◇HTさん

おはようございます。
雨が多いこの時期、青い花の色が目に染みるようです。
青と言っても、花にはそれぞれの青があり、印象が異なります。
雨に打たれてうなだれていた花も、いっときの晴れ間、雨のしずくがキラキラと首飾りのように光を反射する様子は本当にきれいですね。

>お花の名前本当によくご存知ですよね。

名前を覚えるのも趣味の一つなのですが、最近は自慢の記憶力にも、ちと不安が萌しています(;^ω^)
2014年06月09日 08:31
◇たまきさん!

すっかり御無沙汰したままで、ごめんなさい。
お話ができてうれしいです。

>青い花大好きです! こんなに沢山あったなんて。。。

これから咲く花もたくさん順番を待っています。
青い花の横綱ともいうべき○○○○○○。
って言ってもお分かりになりませんよね(笑) それから○○○○○○○○○○!
○ばかりで意味不明だと思いますが、咲いたらまたご紹介いたしますので、楽しみにしていてくださいな♪
しっぽ
2014年06月09日 10:45
亜麻・・・ああ それで 亜麻色の髪の乙女 なんですね。
とても納得しました。

水無月のなまえの由来をついせんだって 何かで読んだのですが
もう忘れてしまった・・・順調な忘却力です。

六月の風の色は・・・
そう  無色透明なゼリーの色
ものみな動く 万象をうつす 色なき色の
六月の風  ナンチャッテ!
2014年06月09日 17:04
◇ANNAさん

フラックスの青、気に行って頂けましたか?
光沢のある花びら・・・・
写真でご覧になっただけで、そこまで気付いて下さり、ありがとうございます。
ひらりと薄い花びらが、風の吹くままにそよぎ、なびくさまは見ていて飽きることがありません。
朝早い時間帯は青が濃いのですが、太陽が高くなるにつれ、少しづつ淡い色に退色していきます。花自体は、一日花です。華奢な茎についたたくさんのつぼみが、毎日次々に開いては、風に散って行きます。
2014年06月09日 17:31
◇mintさん

連日の雨にも関わらず、庭を彩る爽やかな青。
青と言う色の発色には、紫外線の量が関係しているそうです。
標高が高いこの辺りは、平地に比べ、紫外線量が多く、その分いろ鮮やかな花が咲くのでしょうね。でも庭に出るときは長袖、首にはタオルを巻いて帽子を被り、日焼け止めもしっかり塗らないと、すぐに真黒に日焼けしてしまいます(;^ω^)
そして真夏になると、青に変わって、黄色い花が元気いっぱいに咲きだします。
その時はきっと風の色も変わるのでしょう。
レモンイエローの風も楽しみです。
2014年06月09日 17:38
◇カタナンケさん

青い花って、苗を買おうと思って探すと案外少ないような気がします。
キャトミントは花期も長く、切り戻せばまた咲いてくれる優等生ですね。
我が家のキャットミントも色あせてきました。そろそろ切り戻してあげなければ。
矢車菊の澄んだ青は、私も大好きです。群生させたいと毎年思うのですが、なぜか増えてくれないのがとても残念です。
亜麻はこぼれだ根でも増える丈夫な花です。青花のほかに白もあります。
カタナンケさんのお庭にもぜひ。

クルージングとは優雅ですね。
海の青を、心行くまで楽しんできてください。
2014年06月09日 17:46
◇しっぽさん

こんにちは。そう、亜麻色って金髪のことだったんですね♪
亜麻色、と聞いて連想するのはやはりドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」。
そして「亜麻色の髪の乙女」といえば、「りぼんの騎士」のサファイヤ姫(笑)。
手塚治虫さんは、ドビュッシーがお好きだったのかしら??

>ものみな動く 万象をうつす 色なき色の 六月の風・・・・

万象を映す透明な風。
あるときはみずみずしい若葉の色、またある時は涼しげな青。
風は吹き過ぎる風景の色そのものなのかもしれませんね。
ぶんな
2014年06月09日 21:21
こんなにアップされていたんですね、青い花が!
思えば青は空の色、そして海の色。その色が花々の中に加えられているなんて、あとは面白いといったらいいのか、よい表現が思いつきませんが、とにかく素敵なことをなさるお方がいらっしゃるんですね。
ルネ
2014年06月10日 00:55
青い花は大好きですが、出鱈目にいろいろ植えたので、名前が分かりません。
庭師は7月まで忙しくて来てくれないので、荒れ果てた庭に青い花々と雑草のような青いおだまき、それとやっぱり雑草のようなマーガレットが繁って趣のあるあばらや風になっています(苦笑)。
アジュガ素敵ですね。アマも植えてみようかしら。
aostaさんのお庭は参考になることがいっぱい!
2014年06月10日 05:07
◇ぶんなさん

おはようございます。
青い花は皆さんお好きなようで、嫌いという方はいらっしゃらないみたい♪
ノヴァーリスの「青い花」や、メーテルリンクの「青い鳥」などで、「青」という色は憧れを象徴する色でしたね。
聖母マリアも青い衣をまとって描かれることが多いですが、このマドンナ・ブルーというという色は、ラピスラジュリから作られた貴重な色なのだそうです。
カトリックではマリアを「海の星」 Stella Marisと呼ぶことがあります。
マドンナブルーは海の青でもあるようです(^^♪
2014年06月10日 05:31
◇ルネさん

おはようございます。

>庭師は7月まで忙しくて来てくれないので


なんと!抱えの庭師さんがいらっしゃるのですか?うらやましい~!
我が家の場合、本業も庭仕事も、はてまた冬季間の雪かきも全部「家内工業」。
二人でせっせと手作業です(笑)

>荒れ果てた庭に青い花々と雑草のような青いおだまき,それとやっぱり雑草のような マーガレット

まあ、素敵です!
ヴィクトリア朝の英国では、廃墟を模した建築や、あえて廃園風に仕立てた庭が好んで作られたと聞いています。ルネさんのお庭はまさにヴクトリアン!
適度に人の手が入った「あばら家風」は私の理想ですが、私がこの家に住むようになった当時も庭はひどい有様でした。
花どころか背丈近くまで伸びた雑草が繁茂し、それこそムジナかタヌキの棲み処と化して、趣などどこにも感じられませんでした。いったん人間の手から逃れた自然は、凶暴なまでに元の姿を取り戻すのだと実感したことでもあります。今でもちょっと気を許すとたちまちジャングル化してしまいます。まあ、ほとんどいつもジャングルのようなものですが(笑) 
アジュガ・チョコレートチップ、おすすめです。花だけでなく小ぶりの銅葉も素敵です。アマは北海道で大規模栽培されているくらいですから、ルネさんのお庭でもすくすくと育つと思います。土地さえ合えば、こぼれ種で増えるそうですから、ルネさんのお庭もフラックスの青に染まるかもしれません。
ルネ
2014年06月11日 00:38
おかかえの庭師なんているわけがありまっせん。(笑)
かつては夫の役目でしたが年取ったのと飽きたのとで役立たずとなり、手に負えなくなったので近所の人に紹介された業者を初めて頼んだのです。どうなることやら・・
それにヴィクトリアンだなんて、大笑い。
そのまんまの「あばらや風」でございます。
そのうちご一緒にお喋りを楽しみにしています。
2014年06月12日 08:14
◇ルネさん

>おかかえの庭師なんているわけがありまっせん。

「ありまっせん」
よかった、安心しました(笑)
我が家の「庭師」は草刈専門で、草取りには一切関与しません。
草取りのほうが重労働のような気がしていますが、大切な花を抜かれてしまっては一大事なので、あえて分業を徹底しています。

ヴィクトリアンでいいではありませんか(^^♪
エレナ・ポーターの小説「パレアナ」をお読みでしょうか?
少女の頃の私の愛読書の一冊でした。グリーン・ゲイブルスのアンと同じく想像の翼をもったパレアナ風に見れば「あばらや風」も立派なヴィクトリアンでございます。
そもそも日本人は、野分で荒れた庭の風情を「面白い」と見る感性があったのですから。
おしゃべり、楽しみにしています♪

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