フーガの技法 第8番 出版のお知らせ



武藤哲也の演奏CD付楽譜です。

バッハの「フーガの技法」第6番・第7番に続いて「リコーダー四重奏のための フーガの技法 第8番」
リコーダーJPより出版されました。



画像





リコーダーJPによる楽曲解説です。


Contrapunctus 8 は、188小節に及ぶ長大な3声フーガです。
3つの主題を持ち、例の「基本主題」はその中で最後に、
ようやく94小節に中声部(テナーリコーダー)にあらわれます。
またこの曲はContrapunctus XIと双生児関係にあり、XI では同じ主題が反行形であらわれます。

第1のテーマは冒頭にテナーリコーダーで示され、順にバス、ソプラノにもあらわれます。
対して第2のテーマは、最初39小節からテナーに現れるもので、
八分音符で階段のように下ってくる音型です。

これに「基本主題」を加えた3つの主題が、このあとかわるがわる登場し、
また複雑に組み合わされて曲がつくられていきます。




前回のブログでも書きましたが、バッハ最晩年の作品「フーガの技法」には演奏楽器の指定がないことから、
従来、オルガン、チェンバロ、ピアノをはじめ、弦楽合奏などによっても演奏されてきました。
本来即興的な要素を持つバロック音楽は、聴くだけでなく自ら演奏して楽しむ音楽でもありましたから、
ある楽器のための曲を別の楽器で演奏するという試みは、バッハの時代では一般的なことでした。


今回はソプラノ、テナー、バス(グレートバス)の3本のリコーダーのための楽譜となっています。
本来でしたら、グレートバスリコーダーによる演奏がバッハの原譜に近いのですが、
低音から高音まで、よほどバランスよい楽器でないと演奏は難しいのではという配慮から、
リコーダーJPではあえてバスリコーダーを推奨したのではないかというのが演奏者の見解です。


リコーダー・アンサンブルによる「フーガの技法」第8番で、演奏をお楽しみいただけましたなら幸いです。





武藤哲也リコーダー&オカリナ教室はこちら → http://folli-2.at.webry.info/201503/article_4.html 







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この記事へのコメント

しっぽ
2014年04月27日 21:04
またまたご無沙汰しています。

そうか・・・バロック音楽は即興的な要素が多いんですね。

最近 マタイ をやる機会がありました。オケは40人くらいでしたが
間のとり方など楽器ソロの場合は結構ゆらしていました。
小さなアンサンブルだったら自由自在に演奏して面白かったでしょうね。

バッハの自筆譜もみましたが素敵でした。ベートーヴェンなんかもう ごっちゃごちゃ
ですからね。もっともそれも味があるけれど・・・
2014年04月28日 06:55
◇しっぽさん

こちらこそご無沙汰で申し訳ございません

バロックって繰り返しばかりで何が面白いの?って言われたことがあります。
でもバロックの繰り返しって、同じことを繰り返しているわけではなく、演奏者同士の自由な駆け引きというか、音楽的なやり取りで即興的にアレンジし、演奏者も聴く側も、その妙を愉しむ。バロックのこの即興性はジャズにも共通します。ジャズほどアレンジや音の振幅はないかもしれませんが、むしろその分、微妙な楽しみ方があるというわけで(*^^)v

バッハの流れるような自筆譜は、躍動感にあふれていてビジュアル・アートのようですね。ベートーヴェンのごちゃごちゃ楽譜には私的な書き込みもあって、違う意味で興味を魅かれます。
2014年04月28日 07:11
◇しっぽさん

今、自分のコメントを読み直して、ちょっと補足したいところがありましたので、もうしばらくお付き合いください。
もしかしたらアレンジという言葉の使い方が、あいまいだったかもしれません。
私が「アレンジ」という言葉で伝えたかったのは、すでに出来上がったアレンジではなく、その場で即興的に演奏されるものです。楽譜にない装飾音を加える。相手の出方を見ながらさらに音を重ねる、揺らす、間合いを取る・・・
時にじらしたり、一緒にはしゃいだり、深く沈潜したり。
かといって、勝手気ままで自由な演奏というわけではなく、限られた音を使うという制約の中で可能な限り音楽で会話する、バロックの面白さとはそんなところにあるのかもしれません。
ぶんな
2014年04月29日 10:57
フーガの技法の楽譜を最初に目にしたのは、「暮らしの手帖」でした。諸石さんが音楽コラムを連載してたんですね。見た時に、なぜか電流が走りました。どうせなら音楽専門誌にこういうものを載せてくれないかなと思いましたね。直筆の楽譜って、作曲者の性格なども感じられて、何か、書道に現れる質の類を楽譜に見ているようでした。
CD、随分と聴きました。
また次つぎに出されるんでしょうか。
これもまた大変な業績と思われます。
2014年04月29日 20:28
◇ぶんなさん

「フーガの技法」には名盤と言われるものがいくつかありますね。
バッハの音楽的集大成と言われる未完の大作ですが、先日のクラヴィコードのコンサート出演奏されたバッハ19歳の時の作品「最愛の兄の旅立ちに寄せるカプリツィオ」は、若書きとは言え、どこから見てもバッハで、あることに感動しました。バッハが目指したもの、というかやりたかったことは十代のころから変わっていなかったんですね。

バッハの自筆譜の流麗な線、勢いには、確かに日本の書に通じる美しさがあると思います。ドイツに行きますとお土産としてバッハの楽譜のコピーが売られているそうですが、お土産の楽譜でいいから額装して飾りたいものです。

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