須賀敦子の愛した香り 雨の音を聴きながら眠り、雨音の中で目覚める・・・ そんな日が何日も続いている。 雨に濡れた庭の緑は冴え冴えと美しいけれど、耳に目に届くニュースに心は鬱々として晴れない。 ふと思い出したのは、しばらく手にしていなかった香水。 ギ・ラロッシュの「フィジー」。 須賀敦子が愛した「フィジー」は、明るく瑞々しいグリーン・フローラ… トラックバック:0 コメント:8 2020年07月13日 続きを読むread more
ディオール ”ミス・ディオール” 「ねえ、もう一度噴水を見に行きましょう。」 思いついたように、そう声をかけてきたのは年かさの友人だった。 3月のジュネーブ、まだ人影もまばらな道を、彼女はいつものように、私の返事を待たず、一人で歩き始めた。 私より二回りほど年上のその女性(ひと)は、長いコートの裾を翻しながら颯爽と前を行く。 後ろ姿はいつものゆっ… トラックバック:0 コメント:19 2016年05月09日 続きを読むread more
ニナ・リッチ レール デュ タン " L'Air du Temps" とは、フランス語「で時の流れ」 という意味なのだそうです。 一般的には二羽の鳩があしらわれたボトルが有名ですが、こちらは鳩が一羽のデザイン。 フロスト加工が施されたマットな本体に、透き通る羽先をしたクリスタルの鳩は、優しい目をしています。 ニナ・リッチ L'Air … トラックバック:0 コメント:18 2015年05月01日 続きを読むread more
ミツコ 「アンブレラ」 そしてミツコのもうひとつのヴィンテージボトル、"アンブレラ" こちらは1967年。 わずかに放物線を描く縦のラインが印象的なボトルは、バカラのデザイン。 同じバカラでも、「薔薇のつぼみ」の女性的な曲線とは、かなり趣が異なる、スタイリッシュで鋭角的なイメージです。 金色のスクリューキャッ… トラックバック:1 コメント:6 2015年04月23日 続きを読むread more
ゲラン 「 ミツコ 」 薔薇のつぼみ Mitsouko(ミツコ )、ヴィンテージボトル「薔薇のつぼみ」。 多分1950年代末から60年代のもの。 第一次世界大戦が終結した翌年の1919年、ゲランから発売された香水ミツコは、ゲランを代表する香りであると同時に香水の歴史の中でも、ひときわ大きな輝きを放つ名香のひとつです。 日本の女性の名前「ミツ… トラックバック:0 コメント:6 2015年04月21日 続きを読むread more
「イリス」 / レイ・ブラッドベリ「青い瓶」 エルメスの香水"Hiris"はHERMES(エルメス)の頭文字 "H" と、Iris(アイリス)の" I " を合わせた造語だとか。 "Hiris"と書いて「イリス」と読みます。 アイリスの花を意味する Iris (イリス)は、同時にギリシャ神話の虹の女神 の名前でもあるようです。 1999年に発売されたイ… トラックバック:0 コメント:21 2015年04月03日 続きを読むread more
ゲラン 「夜間飛行」 ゲランの「夜間飛行」といえば、スモーキーな茶色のボトルを思い浮かべる方が多いかしら。 私はこちらのアンティークなデザインが好きです。 いつ頃の物なのかわかりませんが、バカラによるデザイン自体はかなり古い。 1889年に発表された香水「ジッキー」と同じボトル、同じラベルです。 古い木版画のような単色刷りのラベルは、… トラックバック:0 コメント:18 2015年03月31日 続きを読むread more
ロシャス / BYZANCE ビザーンス 優雅でどこか儚げな響き ビザーンス・・・ BYZANCE ビザーンス (オード・パルファム) 1987年 ロシャス (ニコラ・ マムーナス) いにしえのコインの如く、金色で”BYZANCE”の文字が刻印されたボトル。 深い海のような瑠璃色に包まれて、香りは静かにまどろむ。 … トラックバック:0 コメント:14 2015年02月08日 続きを読むread more
ジャンルイ・シェレル / Nuit Indiennes 「インドの夜」 香水瓶が好き!と言ったら、友人が古い香水を譲ってくださいました。 今はもう廃番となった、ニュイ・アンディアン。「インドの夜」という意味だそうです。 初めて見るボトルは、繊細なラインが刻まれた円柱形。 エメラルドカットのガラス栓は、インドの王族の庭園をしめやかに歩む孔雀の羽色・・・ … トラックバック:0 コメント:16 2015年02月06日 続きを読むread more