消えがてのうた part 2

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zoom RSS アノニム 「おと と ことば と よる 」

<<   作成日時 : 2014/08/10 22:57   >>

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少し距離を取ったほうがいいんじゃないの?
という夫の言葉がなければ、酸欠になっていたかもしれない。

読み込めば読み込むだけ、難しい。
読んでも読んでも、確たるイメージを捕まえることができない。
それは苦しい作業だけれど、止めることができない。
いうなれば一種ランナーズハイの状態が、何日か続いていた。



それでもね、時は巡って「その日」はきました。
本番当日、我が家で最後の打ち合わせ。
ステージへの出入り、立ち位置、座る位置、移動のタイミングなど、
あらかじめ松下さんが考えて下さったイメージを4人で確認。
第一部と第二部の最後、ギターとリコーダーをどう合わせるか、気になるところではありましたが、
これは本番のインスピレーションで、という武藤の言葉で、通しリハーサルはなし。
松下さんと私が、二人の絡みの部分だけ合わせて終わり。

ええっ?
これで終わりですか?
と言っているうちに宵闇はせまり、時間も迫る。

はい。 本番です。




『 て・て・と・て・と・て 』 ライヴ  at アノニム・ギャラリー&カフェ


                リコーダー  武藤哲也     岡埜葡萄 ことば

                ギター    野村雅美     松下美沙 ことば



画像







始まってみれば、一種のトランス状態にも似て、私の意思とは別のところから
次々に言葉が繰り出されてくるような不思議な体験。

互いの詩を交換して読む。 交互に読み交わす。
コラージュのように。 パッチワークのように。
「ことば」が交錯し、絡み合う。 カノンのように呼びかわす。
やがて「ことば」は一枚のタピストリーのように織られてゆく。
水が流れるように、ギターの響きがことばの中に染みてゆく。

戯れる、ことばとことば。
戯れる、音とことば。
戯れる、音と音・・・・

退いていった言葉のなごりのなかで、ギターの音色だけが密やかに空間に満ちると
風のようにやってきたリコーダーの音色が、ギターの響きに乗って広がる。
音と音は誘うように近づき、響きと響きはそ知らぬふりして離れては、
ことばに代わって空間を揺らしてゆく。


草むらからは、虫の声。
ときおり、通り雨。
雨上がりの、土の匂い。

「おと と ことば と よる 」





「音」と「ことば」の使い手がそれぞれ二人づつ。
4人の出会いから生まれた、熱感にみちた束の間の時間。
あらかじめ準備されものと、あの時のあの空間が呼び寄せたものとが、ひとつになった幸福なひととき。
すべて良きものは、「向こう側から」やってくるのかもしれない。





武藤哲也リコーダー&オカリナ教室はこちら → http://folli-2.at.webry.info/201503/article_4.html 





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コメント(11件)

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もう一人の 言葉は「松下さん」 なのでしょうか、、

すべて良きものは「向こう側から」やってくる、、
受け止めるこちら側が 豊穣の空間だからでしょうね〜

このひとときい 身をおけたかたは しあわせ〜
katananke
2014/08/11 10:28
こんばんは。
遅くなってしまって申し訳ございません。
古民家でのコンサート、無事終わられたようでお疲れ様でした。
前以て色々と準備するのですが、いざ本番になると予定したようには進みませんよね。その時のその場の雰囲気などもありますものね。それでも初めての頃とは違って、臨機応変に対応出来たり出来るものですよね。会場の雰囲気が良ければスピーチだって自然と口から出てくるものですよね。
HT
2014/08/11 21:21
◇katananke さん

ありがとうございます♪
もう一つのことば、松下さんは、その作品(詩)においても、朗読のスタイル、声の質についても、私とは対極にあるかたでした。そしてまさにそれゆえに、私は今までとは全く違うステージを経験することができたのだと感じると同時に、得難い体験をさせていただいたことに感謝しています。

>受け止めるこちら側が 豊穣の空間だからでしょうね〜

katananke さんのこのお言葉もありがたいです。ほんとうにその通りですよね。
aosta
2014/08/11 22:50
◇HTさん

こんばんは。
こちらこそ忙しさを理由に、HTさんのブログにコメントを差し上げないままで申し訳ありません。
夜のアノニムは昼間とはまた違う、不思議な魅力(魔力?)に満ちた空間でした。
共演さ野お二人が東京にお住まいとあって、お話をいただいてからお目にかかったのはわずか2回。しかもその2回目は本番の前日でした。
通しのリハーサルもなしに迎えた本番にほとんど不安がなかったのは、それまで私たちが重ねてきた経験への信頼でした。何が起こるか、予想がつかないのが本番です。
その本番で結果を出せたことは何にも勝る喜びとなりました。
aosta
2014/08/11 22:59
詩の朗読に楽器が加わるという形態なんでしょうか。
お相手の方の 詩のスタイルはどんななのか 想像します。夜というのもいいですね。
朗読というのも考えてみれば大変なことですよね。歌のような旋律や和音の助けなしに 一つの世界をたちあげるのだから。
お疲れ様でした、

 
しっぽ
2014/08/12 08:31
このようなこじんまりとした音楽会、むしろ贅沢に思われます。 
aostaさんが読みこまれるほどに、自分の書いたものすらじっくり読んだことがないという気がします。じっくりと取り組んでみたいなと思う今は、これは白内障と老眼でしょうか、活字がこわい。
どうぞ、お若いうちにたくさんのチャレンジを!!
ぶんな
2014/08/12 15:26
◇しっぽさん

ありがとうございます。お返事が遅くなってしまいすみませんでした。
朗読と音楽。普通は朗読のバックで音楽を演奏する、というイメージになるのかもしれませんが、私たちの場合、それはしていません。朗読の前後、物語の雰囲気と呼応する曲を演奏することで、音楽と言葉で一つの世界を作り出したいと考えています。物語が始まる前、階段を上るように、または階段を降りるように物語に近づいていただくための音楽。朗読が終わった後も、音楽によってその余韻が続くように・・・・
そして短い休憩のあとは純粋にリコーダー演奏を楽しんでいただく、といった具合(笑)

今回はリコーダーだけでなくギターが加わり、読み手もふたり、という今までにない試みでした。ギターの柔らかな響きは朗読の背後で鳴っていても気になりません。旋律楽器であるリコーダーとは楽器としてのの特性も、音質もちがいます。松下さんの詩は、しなやかな感性とエキセントリックな若さが同居したどちらかといえば鋭角な言葉選び。対する私の場合は鈍角?(笑) 声質も松下さんがソプラノだとしたら私はアルト。読み方も彼女は急ぐ。私はとどまる。
いろんな意味で対照的な組み合わせでしょ?
aosta
2014/08/15 05:39
◇しっぽさん、つづきです。

松下さんが朗読するときにはギターの響きが寄り添います。松下さんの詩とギターの響きはよく似合っていい雰囲気です。私の場合は完全に一人で物語世界を作り上げたいタイプなので、今回も朗読中の音はありません。そして朗読の前後にPが演奏する曲は絵画で言えば額縁の役割。額縁があるなし、または、その額縁の雰囲気によって絵画の見え方が全く違ってくるのと同じ効果を期待するわけですが、今回はギター演奏にPのリコーダーが即興で絡む、という全く新しい試みがなされました。水のように流れてゆくギターに、リコーダーが風のように乗って、ちょっとあれはトリハダものの瞬間でした。もちろん楽譜などあるはずもなく、リハーサルもなし。あの時の直感だけでギターとリコーダーが作り出した、まさに一期一会の音楽。終わったあとも、4人の興奮冷めやらず、何日もメールをやりとりしては「あれはすごかったね。またやりたいね。」と繰り返しておりました(#^.^#)
aosta
2014/08/15 05:41
◇ぶんなさん

おはようございます♪
今までPと二人でやってきたことを、4人でやる。
これは想像以上に素敵な経験でした。「ことば」に限って申し上げるならば、松下さんという存在があることで、今までの私には見えなかったものが見えてくる。発想さえなかったことができている。知らず、なにものかに導かれるように読み終えたあとはただただ虚脱(笑) 本当に得難い体験をさせていただきました。
松下さんの言葉ではありませんが、ああした経験のあと、もりもりとさらなる欲が出てきました。あんなこともできる、こんな事をしたい!なんてね(^-^;
それはPにとっても同様です。バロック音楽の即興性に通じるとはいえ、最初から最後まで即興という経験は初めてではなかったかと思います。
野村さんの素晴らしいギターがあって実現した演奏は、完全にぴちぴちのナマモノ。
二度と再現できない音楽の瞬間でした。
aosta
2014/08/15 05:52
>二度と再現できない音楽の瞬間でした

aostaさんの熱いコメントを読みながら、
ざわざわと私まで興奮してしまいました。
まるでその場にいたかのように、
わたしの記憶に刻まれた気分です。

秋に友人が、三味線とフラメンコでライヴ。
生のちからは、思いもよらね光を放ちますね。
今からワクワクしてます。
高揚して、思わず書きこんでしまいました(笑)
七海
2014/08/15 08:03
◇七海さん

コメントありがとうございました\(^o^)/

>ざわざわと私まで興奮してしまいました。

あら、そんな風におっしゃっていただけるとすごく嬉しいです。
自分で言うのもおこがましいですが、本当に素晴らしいコンサートだったんですよ。
平面で表現されていたものが、突然立体になったような感覚。
言葉も音も、重なることで奥行が生まれ、不思議な世界が出現しました。先のコメントにも書きましたが、1+1=2ではなく、3にも、いいえ、5にも8にもなった感じ。
私のざわざわはまだ続いています。

フラメンコと三味線!!
なんて興味深い組み合わせでしょう!三味線の音って弦楽器というより打楽器のイメージです。あのバチ出かき鳴らされる音は、むしろたたきつけるような感じ。
太棹の響きがずんずんとお腹に迫ってくるときの、何とも言えない気持ち。まさに血が騒ぐ!という言葉がぴったりです。その三味線にフラメンコ!どちらも情念の楽器。もしかしたら想像を超えた最高の組み合わせかもしれませんね。
あら、私まで高揚して鼻息が荒くなってしまいましたよ(笑)
aosta
2014/08/15 18:37

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