消えがてのうた part 2

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zoom RSS vol.8 サマー・コミングル テレマン「リコーダー・ソナタ」変ロ長調

<<   作成日時 : 2013/08/01 16:06   >>

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今回のサマー・コミングルで演奏されたテレマンは二曲。

華やかで美々しい弦楽合奏「ドン・キホーテ」と、慎ましい小さな花のような「リコーダー・ソナタ変ロ長調」でした。
相反する曲調ではありますが、どちらもある意味テレマン的なふたつの曲。
今回、ブランデンブルクとともに武藤が演奏したのは、後者の「リコーダー・ソナタ」でした。




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リコーダー 武藤哲也(P)  チェロ 茂木新緑




たまたまの偶然ではありましたが、この「小さな」リコーダー・ソナタの前後に演奏された曲はベートーヴェンのピアノ・トリオ「大公」とハイドンのピアノ協奏曲ニ長調。
どちらも全曲演奏ではなかったとは言え、堂々とした古典派の大曲です。


その二つの曲に挟まれた「リコーダー・ソナタ」の演奏はリコーダーが武藤哲也、通奏低音のチェロは茂木新緑さん。
NHK交響楽団を退団され、現在は音大で後進の指導に当たりながら演奏活動を続けていらっしゃる茂木さんとご一緒するのは、今回で2回目です。

愛らしいカノンを繰り返すチェロの響きは暖かく、そして確か。
古楽的に忠実に演奏するならば、ここはヴィオラ・ダ・ガンバとなるところですが、なぜにチェロ?
ガンバ奏者がいないからという消極的理由からではなく、茂木さんが奏でるチェロの響きに惚れ込んだからという、積極的な理由でチェロ!
気心の知れた確かな通奏低音なればこそ、リコーダーも思い切り飛翔できるというものです。






画像





リコーダーとチェロだけの静謐なステージの上では、ごまかしがききません。
それだけ緊張を強いられる曲であるにも関わらず、伸び伸びと演奏を終えることができたことは、ひとえに茂木さんの通奏低音があったればこそ。
可憐でチャーミングなリコーダー・ソナタは慎ましくも鮮烈な余韻を残しつつ終わりました。

華やかで豪華な「大公トリオ」のあと、ふっと耳を澄ませ、心を済ませた時間。
静かに流れては留まることを知らない清水のように、全曲を通じて繰り返されるカノンは、ひそやかな霊感に満ちたものでありました。



★武藤哲也リコーダー&オカリナ教室はこちら → http://folli-2.at.webry.info/201503/article_4.html 









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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
窓に見えているのは樹木。そしてその底のスポットにリコーダーとチェロ奏者。とても素敵な写真ですね。aostaさんの名解説と、文脈に音がひびいているようです。
ぶんな
2013/08/01 23:28
◇ぶんなさん

おはようございます。
「ハーモニーの家」は最新の設備を整えているとは言い難い、築30年以上の建物ではありますが、コンサート・ホールにとって最も大切な響きに関しては、言う事がありません。音量の小さなリコーダーの音色はしっかりと捉えられ、柔らかく膨らんで、最高の響きとなってホールを満たします。今回も、モダン楽器であるチェロの通奏低音に、リコーダーは沈み込むことなく、メリハリのある音色を美しく響かせていました。聴く側だけでなく、演奏者もそうした響きに包まれて最高に気持ち良く演奏できる場所、それがこのホールです。
雑木林の豊かな緑に囲まれた環境も申し分ありません。

>とても素敵な写真ですね

今回の写真は、Pも気に入ってくれたようで、何よりです(^^♪

aosta
2013/08/02 05:56
あァ…、そこにいたかったですね。

現在の私に、そのようなところに行ける環境はありません。
“音楽”というものを聴くことをずいぶん忘れています。
人生というものは、“あきらめ”と思っています。
自分なりの場所で、それなりの音楽をやるしかないと思っています。
九想
URL
2013/08/04 01:10
◇九想さん

コメントありがとうございます。
このホールは営利目的で建てられたものではないので、ほとんど宣伝というものをしません。地元の人でも知らない人の方が多いくらいです。今回のコミングルに参加した演奏者は常連、新人含め30人以上。レベルも非常に高い演奏でしたので、観客席にちらほらと空席が目立ったのはいかにも残念でした。ほんとうに一人でも多くの方に楽しんでいただきたかったと思います。お客様の中には、音楽作りの経過が面白い、と本番よりリハーサルを楽しみにお見えになるお客様もいらっしゃいます。毎年顔を出して下さるお客様、今回は初めてだったけれど、来年も必ず来ます、と帰り際に声をかけて下さった初老のご夫婦。8年という時間の中で、演奏者と観客がつくりあげてきた信頼感とともにそろって音楽を楽しんだ二日間でした。
夏の、それも週末ということで、お仕事の都合など付きにくい時期かもしれませんが、もし機会がありましたら是非一度お顔を出して下さい。

口はばったい物言いになるかもしれませんが、音楽は外側にあるものではなく、自分の心の中にこそあるものと思います。九想さんの文章を拝見していて、自然体で飾ることない、静かな音楽の気配を感じることが少なくありません。

いつか「音楽の場所」でご一緒いたしましょう。
その場所は、コンサート・ホールである必要はありません。音楽が自ら欲した場所が、一番素敵な場所なのだと思います。
aosta
2013/08/05 09:59

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