消えがてのうた part 2

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zoom RSS 「朗読とバロック・リコーダー音楽の愉しみ」

<<   作成日時 : 2016/06/19 07:02   >>

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一昨年の夏から参加している蓼科高原芸術祭でのリコーダー・コンサート。
今年はちょっと趣向を変えてみました。

題して「朗読とバロック・リコーダー音楽の愉しみ」 
                        8月9日 (火) 14:00開演




            第一部  朗読  宮沢賢治「虔十公園林」         岡埜葡萄
                  リコーダー演奏 バッハ 無伴奏チェロ組曲 武藤哲也

            第二部  リコーダー演奏             武藤哲也 
                  通奏低音・ソロ(電子チェンバロ)  野神佐和子 

                       コレッリ、テレマン、スウェーリンク、ヘンデル、ほか

                              


今回、第一部で読ませていただく宮澤賢治の「虔十公園林」は、私が長い間読みたいと思っていた作品です。
朗読の前後に1曲づつ、間奏曲として1曲。計3曲はバッハの「無伴奏チェロ組曲」の中から選びました。
リコーダー・ソロによる「無伴奏チェロ組曲」は、大学時代に武藤が初めてのコンサートで演奏・録音した、
いわば彼の原点とも言える曲。
学生時代が遠い昔となった現在、武藤が「無伴奏チェロ組曲」をどのように演奏するのか、楽しみでもあります。




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朗読する、という行為の不思議は、「読んでいる自分」と「聴いている自分」が共存することです。
何度も読んで、よく知っているお話であるにも関わらず、みずから朗読し、「聴くこと」によって、物語は全く違う物語として胸に迫てきます。
幸いなことに朗読という場を得たことで、私は、読むという行為と聴くという行為が全く違う次元の体験であることを、身をもって知ることができました。
私にとって、「虔十公園林」を緑濃い蓼科の森の中で読むことには、特別な意味があります。
賢治の物語は、そのひとつひとつに、深いメッセージがあって、朗読することは本当に難しい。
けれども、この物語の中には、今の私だからこそ、心の底から共感できるひとつの言葉があります。
その言葉を読みたい、と思いました。


セロ(チェロ)を弾く青年を主人公に物語を書いたことからもわかるように、賢治は自らチェロを演奏するだけでなく、作曲を手掛けたほどの音楽好きでした。
彼が生きた時代(明治29年~昭和8年)は日本の西洋音楽の黎明期とも重なります。
これは私の想像ですが、当時、賢治の身近にあった音楽は、古典派以降の器楽曲を中心としたものであったのではないでしょうか。バロック音楽の復権は、意外にも最近のことなのです。
もしかしたら、賢治はバロック音楽を耳にする機会がないままだったのかもしれません。
けれども、賢治の文学と、内省的な通奏低音の響きを伴うバロック音楽との間には、ともに呼び交わす美しい親和性があるように思います。

私も十分に準備して臨む心づもりでおります。
どうぞ「虔十公園林」の素晴らしさを、「聴くこと」で味わっていただけますように。




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そして第二部。

リコーダーと通奏低音によるバロック・コンサートをお楽しみいただきます。
実は通奏低音の野神さんと武藤は、6月23日のマリヤ・コンサートのためのリハーサルで意気投合したばかり。
マリヤコンサートではスピネットを演奏して下さるのですが、今回は電子チェンバロを使います。
ご主人さまがチェンバロ作家という野神さん、なぜ電子楽器?
そこには何やら深いお考えがあるようです。
たとえば、プログラムにもありますスウェーリンクの曲はオルガンのソロ演奏のために書かれたもの。
ならばオルガンの響きで演奏したい・・・
なるほど。
でもそれだけではありません。
演奏する曲も、イタリア、ドイツ、オランダ・・・・といろいろな国の作曲者の名前が並んでいます。
バロック音楽とひと言で言っても、国により、時代により、その表情や響きはみな異なります。
それぞれの違いを楽しんでいただこうという思いが、今回の欲張りなプログラムとなりました。


宮澤賢治とバロック音楽。
緑色の風の余韻が、いつまでも心のどこかに残るようなコンサートになれば、と願っております。





「朗読とバロック・リコーダー音楽の愉しみ」 8月9日(火) 14:00開演

 
         蓼科高原三井の森・ハーモニーの家

         前売り(予約) 2000円 当日2500円 (中学生以下半額)



      ★お問い合わせ・ご予約は スタジオ・パパリン 0266-79-5532 または 090-3440-2719まで 


         第1回 「リコーダー・アンサンブルの愉悦」 http://folli-2.at.webry.info/201406/article_17.html
         第2回 「リコーダー・アンサンブルの愉悦」 http://folli-2.at.webry.info/201507/article_3.html




       ★武藤哲也リコーダー&オカリナ教室はこちら → http://folli-2.at.webry.info/201503/article_4.html 





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コメント(15件)

内 容 ニックネーム/日時
リコーダーコンサート、一回目から聞かせてもらっています。三つの近くの森の住人です。ロコーダーのアンサンブルが好きで、毎年楽しみにしています。リコーダーと朗読のコラボははじめてですが、宮沢賢治とあらば、聞き逃せません。今年は家内と伺おうかなあ。
森のクマさん
2016/06/19 09:47
すみません。三つの近くのは三井の森。ロコーダーはリコーダーでした。
森のクマさん
2016/06/19 09:49
◇森のクマさんさま

ようこそおいでくださいました。
毎回夏のコンサートにお越しいたいていたのですね!ありがとうございます。
雑木林の中にあるハーモニーの家、雰囲気があって素敵ですが、何より素晴らしいのはあの柔らかい残響です。近くにこうした素晴らしい音楽ホールがあることを本当にあり難く思います。楽器の音だけでなく、声も良く響きます。
近いうちにチラシも出来上がります。どうぞ手に取ってご覧ください。
奥様とご一緒にお越しいただけるとのこと。ご挨拶をさせていただきたいと思いますので、コンサートの後、お時間がありましたら、お声をかけてくださいませ。
aosta
2016/06/19 11:46
◇森のクマさんさま

ご丁寧にありがとうございました。
キーインミスは私の十八番です(^-^; どうぞお気になさらずに。
aosta
2016/06/19 11:47
これからの季節は 木々の緑の洪水にかこまれての
美しい音色のマリアージュが 風にのってただようような
コンサートが 楽しめる時ですね〜
すばらしい 木のホール、、
三井の森では ゴルフをした事はありますが このホールは
知りません、、

なに十公園林、、と 読むのかしら、、
難しい字ですね〜
katananke
2016/06/19 22:53
◇ katananke さん

そうなんです。これからはまさに「緑の洪水」!
様々な緑が繁茂し、背を伸ばし、風の色さえ緑色に染める季節の始まりです。
蓼科の三井の森は東京からも日帰りできる距離ですものね。ゴルフがお好きな katananke さんでしたら、当然ご存知ですね(^-^)
ハーモニーの家は竜神池にそった雑木林の中にあるので、ちょっとわかりにくいかもしれません。長年こちらで暮らしている方でも知らない方がいるくらい。
会員制、というところも、わかりにくい原因の一つかもしれませんし、閉まっていることの方が多いんです。響きが素晴らしく、環境、設備も整っているのに、なかなか有効活用されないというのは、ほんと、もったいない話です。
私たちは会員ではありませんが、高原芸術祭を通じて、会員の方につながり、コンサートの開催が可能になりました。
もちろん、聴きにおいでくださることに会員資格は必要なくどなたでも大丈夫。もっともっと門戸開放して大勢の方に利用されるホールになってほしところです。

「虔十」は「けんじゅう」と読みます。「けんじゅうこうえんりん」です。
虔十の「虔」は「敬虔」の「虔」。
種あかしをすれば、なあ〜んだ、って思いますが、一字だけだとなかなか「けん」とは読めないですね(笑)
とても美しく悲しい緑色の物語。朗読していると涙が出て止まらない・・・
でも本番で私が泣くわけにはいきません!
心を込めて、でも冷静に。これが難しいんだなぁ。
aosta
2016/06/20 06:28
aostaさん、こんばんは。
拙ブログへのご訪問の御礼とエキブロの不手際のお詫びをと思い、普段は拝見しない花以外の記事の最新スレにお邪魔したところ、思いがけずaostaさんの言葉の選び方がなぜ一味違うかの理由が分かりました。こうしたことをされていれば、語彙は増えるし、感性は鋭敏になりますよね!
いつかこうしたセッションに伺えたらと思います。
拙ブログの方にもコメントバックしておきましたので、お時間ある時にお目通し下さいね。
月イチガーデナー
2016/06/21 00:24
◇月イチガーデナー様

おはようございます。コメントありがとうございました。
やはり駅風呂、じゃなかったエキブロ!の問題なのでしょうかね。
まだ改善されていないようですが、あまり気にしないことにいたしました(^-^;

はい。こんなこと、やっております。
主人のリコーダーと私の朗読。家内工業みたい(笑)

>いつかこうしたセッションに伺えたらと思います。

ありがとうございます。とても嬉しいです。
飯田と茅野市、県内とは言えかなり距離がありますが、おいでいただける機会があれば望外の喜びです。

今日は朝からまた雨です。月イチガーデナーさんにとって貴重な週末がお天気に恵まれますように。
aosta
2016/06/23 05:25
先日のワークショップでほんの少しすれ違ったものでございます。
外へ出かけてみると何かしら素敵な出会いが。有難うございます。
中村雅子先生の記事をたどっておりましたら、巡り巡ってこちらへ漂着いたしました。
宮沢賢治、中原中也、ファン・ラモン・ヒメネス、この三人が私の朗読人生の殆ど全てです。

8月9日、夢のように想っております。伺えるものなら・・・と。
isoiso
2016/06/25 11:09
◇isoisoさま

まさかこちらにコメントをいただけるなどとは夢にも思っておりませんでした。
驚くとともに本当に嬉しいです。りがとうございます。

まずは私の方からご連絡を、と思っておりましたのに、東京から帰宅しましたのが昨日の夕方。今日は今日で、朝から夜まで仕事に追われ、たいへん失礼をいたしました。

>中村雅子先生の記事をたどっておりましたら、巡り巡ってこちらへ漂着いたしました。

出会いというものは、本当に与えられるものなのだと実感したときでもありました。
そしてヒメネス! 私に取ってもヒメネスは特別の存在です。
あの美しく磨かれた小さな宝石のような物語は、私の人生の折々で、時にひとつのしるべであり、時に慰めであり、そしていつも喜びでありました。そのヒメネスを朗読されていると伺い、失礼も省みずお声をかけさせていただきましたが、ヒメネスにつづき賢治と中也の名前が登場するにあたり、すでに驚きを超えてしまいました。
この3人の作家の作品は、私も常々朗読したいと切望しているものであります。
まだまだ未熟もので、朗読人生と言い切るほどの実績も力もございませんが、今回は思うところあって「虔十公園林」を読ませていただくことになりました。
中也に至っては、私の20代30代は、いつもバッグの中に、御守りのように、角が丸くなった角川文庫、大岡昇平編の中也の詩集を持ち歩いていたものです。
あの懐かしい日々!

aosta
2016/06/25 20:56
◇isoisoさま

続きです。

今回のワークショップで聴かせていただきましたisoisoさまの朗読は、本当に素晴らしかった!おもわず目からうろこの体験でした。

>8月9日、夢のように想っております。伺えるものなら・・・と。

isoisoさまに聴いていただけるなど、思ってもおりませんでした。
思わず身が引き締まる心地がいたします。
朗読はその人のすべてがあらわれるもの・・・・と思えば、そら恐ろしいような気もいたしますが、すべてはご縁。となれば、いまさらじたばたしたところで始まりませんね。心して読ませていただきます。でもでも、やっぱり緊張(汗)!


明日は主人のコンサートが控えており、私はコンサートの進行ほかを担当いたしますので、これからその準備をしなければなりません。いただいたコメントへのお返事を、本来私が差し上げねばならなかったメールに変えさせていただくことは大変心苦しく、また失礼とも存じますが、どうぞご容赦くださいませ。
コンサートが終わりましたら、改めてご挨拶をさせていただけたらと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
aosta
2016/06/25 21:04
今年もこの様な音楽会の季節が巡って来たのですね。お忙しい事と思います。
チラシやブログを拝見しては、うっとりとため息をつくばかりです。
やわらかな残響が残る会場とのこと、音楽と朗読がきっと素敵に調和し、しあわせだろうなぁ、、♪♪〜 
keikoさん
2016/07/03 13:03
◇Keikoさん

おはようございます。
信州の夏はコンサートのシーズン、八ヶ岳山麓でもあちこちでいろいろなコンサートが行われますが、お客様の大半は別荘の方や都会からの移住されてきた方で、少しづつ増えてきたとは言え、地元の方が少ないことが残念です。

今年は宮澤賢治生誕120年ということで、賢治に因んだ催しも多いようですね。
賢治の物語にバロックが似合う、と思います。野神さんの通奏低音も楽しみです♪

そういえば、最近また守安さんのお名前が身近な人から上がったんですよ。
蓼科でレストランを経営されている方ですが、東京の玉川学園にお住いだったころ、守安さんと親しくしてらしたんですって!お店で守安さんのコンサートをやりたいともおっしゃっていました。ぜひ実現して欲しいものです(^^♪
aosta
2016/07/05 08:56
このブログに最初にコメントをいただきました森のクマさんがコンサートの感想を8月11日に更新したブログの方にコメントしてくださいました。重複しますが、せっかくですのでこちらにコピーしたものを張り着けさせていただきます。以下、森のクマさんからのコメントと、私の返信です。

◇森のクマさん より

とても良かったです。楽しませていただきました。朗読ははじめてでしたがおもわず引きこまれてしまいました。いろいろ物騒な事件が多い昨今でありますが、弱く小さいものの声なき声を思わされるお話で、なんだか目頭が熱くなってしまいました。昔何回も読んでよくしっていたつもりでしたが、読むのとは全くちがった体験でした。やっぱり賢治はいいな! 無伴奏のリコーダー演奏もすばらしかったです。リコーダーの音色が心に染みました。アンサンブルも良いですがソロも良いですね。夏の蓼科の楽しみが増えました。これからもご活躍をお祈りいたします。
aosta
2016/08/12 14:12
◇森のクマさんへ

9日のコンサートにおいでいただいたばかりか、嬉しいコメントまでいただきありがとうございました。その節はごあいさつもできませんで申し訳ございません。

第一部、第二部ともに楽しんでいただけたとのこと、まずはほっといたしました。
「虔十公園林」では東北(岩手)の言葉の独特のイントネーションをどう読むかが、課題のひとつでした。どんなに頑張ってみてもしょせん真似でしかないということは重々承知の上で、あえて挑戦したしだいです。
この経験の中で方言の美しさと、方言でしか伝わらない情感の豊かさに思いをいたしました。真似は真似でも、気持ちは精一杯、物語に副わせて、必要以上に方言であることを主張せず、言葉を発したそれぞれの人物の思いや人柄を表現したいと思いました。

今回は私の朗読の師(東北のご出身)に、朗読および方言の指導をいただけたことも幸いでした。人に聴いていただくことで気が付くことがあります。その意味でもさらに経験を積んでより良いコンサートにして行きたいと思っております。暖かい励ましのお言葉を頂戴し本当にありがとうございました。
aosta
2016/08/12 14:13

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