消えがてのうた part 2

アクセスカウンタ

zoom RSS 「柳の歌」

<<   作成日時 : 2016/04/30 21:41   >>

ナイス ブログ気持玉 22 / トラックバック 0 / コメント 38




春の訪れとともに、待ち遠しいのは桜。
そして柳の芽吹き。

朧に霞む桜の花に、柳若葉の明るく柔らかい緑が優しく映える。
風と戯れるしなやかな枝先も、ほっそりと流線型をした葉も春に似つかわしい。
柳の芽吹きを待つ私の胸は、いつもときめく。

ひと昔前の諏訪湖畔では、一抱えもあるような柳の古木が一斉に芽吹いて春を告げたものだが、湖の氾濫が度重なるうちに、護岸整備の名目の下、いつしか柳の多くは切り倒され湖畔の風景は一変した。
柳に代わって新しく植えられたのは桜と果林。
観光客でにぎわう湖畔に、柳の木は地味で寂しいとでも思われたのだろうか。
今では、春から初夏の風景を華やかに彩る桜並木、、果林並木ではあるが、緑に煙る柳の芽吹きはもう思い出の中でしか見ることができない。
柳よ、柳・・・・
古いアルバムの中にそよぐ柳は失われた風景。失われてゆく記憶。
さらさら、さらさら・・・・
葉擦れの音を立てながら柳の枝が揺れている。



揺れる柳の枝を見るたびに、思い出すのはシェイクスピアの「柳の歌」。


画像

茅野市運動公園の柳
 







   シェイクスピア「5つのソネット集」より 
          
            柳の歌  The willow Song   岡埜葡萄訳
  


         かなしい娘は 楓の下で
         ため息ながらに くちずさむ
         片手は胸に 頭(かしら)は膝に
         緑の柳 柳の歌を

         清らな流れは 嘆きつつ
         あふれる涙は 石をも溶かす
         柳よ 柳の歌よ

         柳の緑は 花冠の中に
         柳よ 柳 柳の歌よ


         The poor soul sat sighing by a sycamore tree
         Sing all a green willow
         Her hand on her bosom her head on her knee
         Sing willow,willow willow:
         
         The fresh streams ran by her and murmur’d her moans
         Sing willow willow willow
         Her salt tears fell from her and soften’d the stones
         Sing willow willow willow
         
         Sing all a green willow my garland must be
         Sing all a green willow




シェイクスピアの「5つのソネット」の中でも一番有名な「柳の歌」。
愛する人に裏切られた乙女の嘆きと、水辺に腕を差し伸べ如く枝垂れる柳の姿が重なってゆく。
繰り返される willow (柳)という単語の響きは、そのまま sorrow (悲しみ)にだぶる。
ヴェルディのオペラ「オテロ」の第3幕で歌われる有名なアリアとしても知られている「柳の歌」。
不貞という身に覚えのない嫌疑をかけられたヒロイン、デズデモーナの思いが、切々と寄る辺ない悲しみとなって胸を打つ。



画像


ウィリアム・モリス Willow Boughs






画像



柳の木陰はいつも涼やかで、風を見たいと思いさえすれば、きっと風も見えるはず。



            ★春は柳 → http://folli-2.at.webry.info/201204/article_5.html









テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 22
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
面白い

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(38件)

内 容 ニックネーム/日時
おはようございます。
柳が綺麗に撮られていますね。柳って他の木に比べたら早く若葉を付けてきますよね。そして秋も、他の木より遅くまで紅葉していきません。長い冬が明けて柳を見るのが好きです。
諏訪湖畔は昔柳の木があったのですねぇ。今は桜や果林になっていますね。柳の木は確かに寂しく感じてしまうから観光の諏訪湖畔にはってわかる気もしますが、湖畔に柳の方が本当は似合う気がします。
ご自宅の辺りの桜は最低いますでしょうか。一昨日美鈴湖の辺りで、これこそ山桜って言うのを見てきました。満開でしたが少し小降りの真っ白な桜がとても綺麗でした。山に咲いているから山桜とは限りませんものね。
HT
2016/05/01 08:46
私も柳の新芽吹く頃が大好きです。あの繊細な葉っぱがちょっとの風でゆらゆら揺れる姿はなんとも優しさを感じる事ができる気がして。 職場近くの自衛隊の森にも数本柳があって、いつも癒されてます。 淡いグリーンもいいですよね!
mint
2016/05/01 20:24
◇HTさん

いつもコメントをありがとうございます。
こころ踊る芽吹きの季節ですが、中でも柳の芽吹きは格別に美しく感じます。
しなやかに揺れるしだれ柳の優美なこと!
柳には水が似合います。湖畔には柳。水鏡に反映する柳の緑も水があればこそ、その美しさも際立つのではないでしょうか。

我が家の庭で最後に咲く枝垂桜はここ数日で数輪がほころびてきました。
雑木林の中で山桜の蕾も赤味が差して、花が咲くのも間近のようです。
様々な色合いの春の緑の中で、そこだけ白く、淡く色づく山桜の佇まいは本当に美しいですね。私も、山に咲くので山桜、と安易に呼びならわしておりますが、確かな名前は知らないままです(^^♪
aosta
2016/05/01 20:36
なんと!原文ではsycamore treeとあり、びっくりなことにシカモアはカエデの仲間だそうです。柳がぴったりですのに!
miyako
2016/05/01 20:37
◇mintさん

コメントありがとうございます。
柳には、私も繊細で優しい美しさを感じます。柳は子供時代の思い出の中にいつも揺れています。当時は諏訪湖近くに住んでいましたので、よく湖畔で遊びました。
柳の樹の下には幽霊が出る、と脅かされたことも懐かしく思い出されます。
細い茎さえもまだ青みを帯びたような、柳若葉の淡いグリーン、本当にきれいです(^^♪
aosta
2016/05/01 20:42
◇miyakoさま

ご無沙汰しております(^^♪
コメントありがとうございました。
おっしゃる通りだと、私も思います。
「柳の歌」なのに、楓とは、本当に意外ですが、楓の下から柳の木を見ているということなのでしょう。
sycamore treeはプラタナスと訳される〈ことが多いようですが、この場合プラタナスでは、興ざめ。プラタナスの別名、柏葉カエデから、楓の方がまだしもかもしれません(;^ω^)
aosta
2016/05/01 20:44
全く同感です。諏訪湖畔(諏訪市の)の柳ほど惨めな柳はありません。
ポプラも欅も同様。花火鑑賞の妨げになるということで毎年 強い剪定がおこなわれ本来の木の体をなしてない酷い状態です(≧∇≦)
柳の風に揺らぐ芽吹き枝 素晴らしいのに…>_<…
momose
2016/05/01 20:58
◇momoseさま

コメントありがとうございます。
そうでしたか。護岸工事のためと言うより、今や全国でも有数として知られるようになった、諏訪湖の花火大会の都合が優先されていたのですね!
剪定と言えば聞こえは良いですが、あまりにも強引な剪定で無残な樹形となった木々を見ると可哀そうでなりません。柳の芽吹きを愛で、春が来たことを実感できる幸せを共有できる方が少なくなってしまったことは、本当に残念です。
aosta
2016/05/01 21:28
やなぎといえば わたしも ウイリアムモリスの デザインを
一番に 思い出します〜
イギリスには 柳の木が 多いのでしょうかしら、、
うちのまわりには とんと見ませんが〜
新芽の わか緑が 風にゆらゆらと 揺れている風景は
うつくしいですよね〜
katananke05
2016/05/02 17:38
◇katanankeさん

やっぱりkatanankeさんもモリスがお好きなんですね(^^♪
柳といっても色々な種類があるようですが、昔、諏訪湖のほとりで風にゆらゆらたなびいていたのは、しだれ柳でした。シェイクスピアの「柳の歌」も、しだれ柳のイメージですね。

>うちのまわりには とんと見ませんが〜

柳って、場所を選ぶのかしら。確か銀座にも柳並木がありましたね。
柳は、金座の街並みにもよく似合うお洒落な木だと思います。
aosta
2016/05/02 19:22
とても素敵な文章ですね。
柳の木陰の涼やかな風、感じることが出来ました。
harukaeto
2016/05/03 21:01
英語圏では、シカモアも柳も「川沿いに育つ木」として知られています。
特にシカモアは、30メートルくらいの大木になり、川をみつける目印になります。

同じ水辺にありながら、屹立する男性的なシカモアと、枝を垂れる女性的な柳。
このソネットでは、魂(女性)はシカモア(男性)の足元に居ながら
気づいてももらえずに泣いている。

シカモアを楓と訳すと、樹木のイメージが喚起する男性性のイメージが消え、
女性の嘆きを詠う柳との対比がみえなくなるのが残念なところです。

とは言え、ではどう訳すか、となると難しいですね。
「シカモア」と言われてあの巨木のイメージがぼんと浮かぶ日本人は少ないでしょうし。
一行目から「シカモアって何?」となったら先に進みませんからね...
ぴぴん
URL
2016/05/04 09:32
この週末、郷土史研究会のようなサークルが企画したヴィジットで訪れた城の廃虚に行って、その場所にある家の庭で見事な柳の巨木を見ました。パラソルのように枝が広がっているので、夏の暑い日には木陰がとても気持ち良いのだと話していました。眺めながら、柳といえば蛙、と私は思ったのですが、文学に造詣が深いaostaさんはシェイクスピアを連想されるか… と、感心した次第です。

そこにあったのはシダレ柳でした。フランス語でsaule pleureur。pleureur(泣いている)と言う言葉が入っているに抵抗を感じるので(英語でもweeping willowですか)、私は自分の庭には持ちたくないと思ってしまうのですけど…。

幹が太くて、とても大きな柳でした。案内してくれたマダムが、子どものときに両親が植えたのだと話すので、「お若く見えますが、貴女は120歳くらいなのですか?」なんて冗談を言う人がいました。小川があちこちに流れているというフランスでは珍しい地域だったので、柳も成長が早いのだろうと私は思ったのですが、せいぜい60歳くらいの人が子どものときに植えた柳が巨木になっているというのは、一緒にいた人たちには信じられない様子でした。

画像が入っているウィリアム・モリスのデザインは印象に残っていたのですが、これは柳だったのですね。ウィリアム・モリスの作品が本のようになっていて、切り離すと包装紙に使えるというものが気に入って日本で買っていたのですが、もったいなくて包装紙にはしませんでした。あれは、どこにいってしまったのかな?…

新緑が美しい季節ですね。東京とフランスの田舎を往復する生活をしていますが、この季節には東京では暮らすのは絶対に避けたいと思っています。
Otium
URL
2016/05/07 08:02
春は、一斉に咲き出す花々の
溢れんばかりの色彩が印象的ですが、
木々の緑、特に柳の新緑は心に残ります。
確か「柳色」という伝統色が、
染色の世界には昔からあったような…。
川や湖のほとりで風に揺られる柳。
想像するだけで、心が躍りますね。
yasuhiko
2016/05/08 10:17
◇harukaetoさん

大型連休もあわただしく終わり、やっと一息つくことができました。
今年は6年に一度行われる諏訪大社の御柱祭りの年に当たり、諏訪地方の住民は年明けから準備に終われ、直接参加する参加しないに関わらず、気もそぞろ。祭りでは一気に盛り上がり、宴が終われば終わったで気が抜けてしまい、仕事にならない人も少なくないようです(;^ω^)

さて、柳。
いつの間にか緑も色濃くなって葉も密に繁り、春先の、あのやわやわとした緑色はもうなくなってしまいました。同じ風でも、柳の木陰を過ぎてくる風は、本当に気持ちの良いものですね。風が吹くままに優しく揺れる柳の枝を眺めていると、まるで風そのものを見ているような、うっとりとした気持になりませんか?
aosta
2016/05/08 15:02
◇ぴぴんさん

コメントをありがとうございます。
シカモアについては、本当に頭の痛い難題でした。そもそも、すでに日本語訳のある「柳の歌」を、わたし好みに((笑))訳しなおそうなどと考えたことからして間違いでした。だって最初の sycamore ですでに躓いてしまったのですから(笑)
sycamore を辞書で調べますとプラタナス(アメリカ鈴懸の木)とありますが、名前の通り北米原産のようなので、シェイクスピアのソネットに歌われている sycamore とは違うようです。そもそもsycamoreといわれているものにはsycamore figと sycamore maple とがあり、イギリスで sycamore といえば sycamore maple を指すのだそうですが、まずここまでたどりつくのに一苦労。

そもそも「柳の歌」なのに、のっけからなぜ「楓」なのか? とても不思議だったのですが、ぴぴんさんのおかげで謎が解けました!
シカモアも柳も、「川沿いに育つ木」であり、「川をみつける目印」となる木なのですね。
そして相反するイメージを持った樹であるがゆえに、男性性と女性性の対比が見えにくくなるのでは、と言うぴぴんさんならではのご指摘に、思わずうなずいてしまいました。
言語が代わることは、その背景となる文化(自然を含めて)も変わること。シェイクスピアは深いですね。そして翻訳という作業の困難さを思うと、ただただため息です。
aosta
2016/05/08 15:50
◇ぴぴんさん

長くなりましたので、二つに分けますね。

今回、参考にした加藤憲市著「英米文学植物民族史」(富山房)の中に、こんな一文がありました。
「sycamoreは、スコットランド西部の豪族が、その敵や手に負えない臣下を縛り首にするのに使った木で、このことからこの木は「悲嘆の木」と呼ばれていた。」
                   ーC.A.Johns; f.Ellacombe,289.

高潔な武人オセロを、堂々たる巨木sycamoreに例え、その足元で、柳のようにうなだれ悲嘆にくれるデズデモーナ・・・・
ぴぴんさんのおかげで、「柳の歌」がより深く心に染みてきました。
aosta
2016/05/08 15:52
◇Otiumさん

コメントありがとうございます。
ご紹介いただきました、ラテン語ミサの記事について、まだお返事も差し上げないままで申し訳ございませんでした。追ってお邪魔させていただきますので、よろしくお願いいたします。

さて、本題です♪
廃墟となった城の庭で、パラソルのような枝を広げている柳の古木!
勝手にその庭のイメージを膨らませ、うっとりしているaostaです(^^ゞ

柳のカエル、これも正統的な発想だと思います。
だいたい、カエルは私が最も愛する生き物でもあります。
そして小野道風とカエルは、花札の図柄に用いられるくらい有名ですもの(*^^)v 
そういえばアマガエルのあの明るい緑色は芽出しの頃の柳の緑に似ているように思います。

>フランス語でsaule pleureur。pleureur(泣いている)と言う言葉が入っている・・・

フランスでも柳に対するイメージはイギリスとあまり変わらないのですね。あのしな垂れるような樹形から連想するものは、誰しも同じなのでしょう。
aosta
2016/05/08 16:37
◇Otiumさん

続きです(*^^)v

柳と言えば、ヒュ〜ドロドロの幽霊のイメージもありました。
昔、叔母に連れられて、四谷怪談の映画を見てしまった私、柳が怖くてならなかった時もあるのですよ(笑) それがいつからシェイクスピアになったのかしら?
我ながら不思議(;^ω^) 
イギリスの古いお城では幽霊が出ることを売り物にしているところもあるのだとか。
イギリス人の幽霊好きは有名ですね。フランスにも幽霊が出るといわれているお城はあるのでしょうか。

ウィリアム・モリスに反応してくださり、ありがとうございます。
モリスのデザインはどれも大好きですが、一見地味にも思えるこの柳のシリーズは、私のお気に入りです。切り離すとポストカードとして使える本はよく見かけますが、包装紙として使えるとなればかなり大きなサイズの本なのでしょうね。きっと私も、包装紙として使うために切り離すことはできないだろうと思います。
モリスについての過去記事を、勝手にリンクさせていただきました(;^ω^)
aosta
URL
2016/05/08 16:59
◇Yasuhikoさん

コメントありがとうございます。

信州も、新緑のみずみずしさに、心洗われる季節となりました。
里の柳とほぼ同じころ、山では、白樺やカラマツの明るく優しい緑色の若葉が展開します。泥柳が銀色の葉裏をそよがせます。
ついこの間まで寒々しく冬枯れていた雑木林が緑であふれ、こんなにも多様な緑色があることに毎年驚かされる季節でもあります。

柳色、調べてみました(*^^)v
青磁にも通じる上品で優しい色ですね。ペパーミントグリーンとも似ていますが、柳色の方に、より奥行を感じます。
柳色からの連想で、蘇芳色を連想いたしました。山吹色もありますね♪
色の名前ひとつとっても、日本語は本当に美しいと思います。日本に生まれて幸せです。
aosta
2016/05/08 17:15
蛇足ですが...

シカモアと呼ばれる木には複数種類があり、
ユーラシア大陸のシカモアは、Platanus orientalis (東のプラタナス)。
アメリカスズカケは近隣種で、Platanus occidentalis (西のプラタナス)。
前者はアテネの哲学者の学園にあったとか。

sycamore fig は、中東から東アフリカのイチヂク。
sycamore maple は、西洋カジカエデ。英国海峡を渡ったのは1500年頃だそうで、シカモアと呼ばれるのは葉が似ているからでしょう。

「英米文学植物民族史」のエピソード。首のイメージと、スズカケの名の由来になった実の、イメージが重なります。
ぴぴん
2016/05/08 21:55
更に蛇足。

哲学者プラトン → プラタナス、の連想からすると、
賢者の木に喩えられたオセロの愚かさに対する、皮肉も読み取れるかもしれませんね。

色々書いて、すみません。
ぴぴん
2016/05/08 22:08
>カエルは私が最も愛する生き物でもあります。

あら〜、私は食べるのが好きなので気が咎めてしまいます! 蛙は環境破壊のバロメーターなのだそうですね。フランスでは激減したので東欧などから輸入しているのですが、私がいる隣の地方では半分飼育と言う感じで春先にだけ取るのを許可しているので、先月にそれを食べるための旅行をしたところです。そこのはgrenouille rousse(赤褐色の蛙)という品種で、日本ではヨーロッパアカガエルとなっていました。フランスで普通に見る蛙は緑色なのですけど。

そう、そう。柳にはお化けでしたね。それで私は、フランスで庭に柳を植える人がいると奇妙に思うのだろうと気がつきました。親しい友人が数年前に植えましたが、水はけが良い土地なので、ちっとも大きくならず、滑稽に見えてしまう柳の木です。柳の糸、美しい言葉ですね…。

フランス人とお化けのイメージの違いについて話したことがあって、フランスのお化けには足があるというのが面白いと思ったような気がするのですが、どんな違いがあったか忘れてしまいました。
Otium
URL
2016/05/09 07:24
>イギリス人の幽霊好きは有名ですね。フランスにも幽霊が出るといわれているお城はあるのでしょうか。

イギリスの田舎に少し滞在したとき、木々や草が青々しているので、よほど雨が降るのだろうなと思いました。フランスでは、川沿いでも柳が生えているのは見たことがありません。川があるという目印になるのはトネリコの木かな…。

イギリス人が幽霊のような陰気なものやブラックユーモアが好きなのは、気候が暗くて、美味しいものを食べることには現を抜かせない国だからではないかと思っています。『嵐が丘』は、子どもの頃の愛読書でした。

城に幽霊が出るという話しはフランスでは聞いたことがなかったように思います。でも、ないはずはないと思って検索したら出てきましたが、幽霊伝説をでっち上げたのではないかという感じがしました。ハロウィンも、フランスで商売に利用しようという動きが最近になっておきたのですが、ほとんど受け入れられなかったと感じています。

ウィリアム・モリスの包装紙は、普通サイズの本で、折りたたんである包装紙を切り離せるという工夫があるものでした。私がどこかに持っているのは、これだったように思います:
https://www.amazon.co.uk/William-Morris-Giftwraps-Artists/dp/3829038933
Otium
URL
2016/05/09 07:25
◇ぴぴんさん

おはようございます。
再コメント、嬉しいです(^^♪

シカモアについての詳しい情報、ありがとうございました。
プラタナスと言ってしまうと、なんだか興ざめのような気がするのは、日本でも一時街路樹として盛んに植えられていたプラタナスの、拳骨をつきあげたような冬枯れの姿が印象に残っているからでしょうか。それとも、樹形を無視した強選定によって、もともとの姿をとどめないくなったプラタナスを、記憶しているからでしょうか。
自然の中で、のびのびと枝を広げたシカモアの雄姿を見てみたいと思いました。

sycamore fig とsycamore maple 。
片やイチジク、片やメープルというのも面白いですね。
sycamore maple が英国海峡を渡ったのは16世紀でしたか。ちょうどシェイクスピアが生きた時代と重なりますね(^^♪

手元にある「英米文学植物民族史」は1976年初版の古い本です。たまたま古書店で見つけ購入したものですが、図版や原文からの引用も豊富で楽しみながら読んでいます。シカモアについての引用は「このことからこの木は「悲嘆の木」と呼ばれていた。」のあと、こんな風に続いています。

「そのような木は今でも3本残っていて、中でも最も記憶に残るのは、ドゥーン河畔のエイルサ族の住まいのひとつ、立派な古城カシリスの近くにある木である。スコットランド西部の最大の豪族ケネディ家が、上に述べたような目的に使っていた。」

首とスズカケの実との連想、なるほど、でした。
aosta
2016/05/09 09:27
◇ぴぴんさん

嬉しい蛇足、大歓迎です!(^^)!

>哲学者プラトン → プラタナス

なんと!連想ゲームのようでワクワクしてしてきました。
このつながりについては知りませんでしたが、調べてみましたら「古代ギリシアでプラトンの哲学講義はスズカケノキの森で行われて、そこが後に伝わるアカデメイヤとなる。医学の祖であるヒポクラテスもプラタナスの樹木の下で学問の講義をしたと伝わる。これらのことからプラタナスの花言葉は“天才”とか“天恵”という言葉が付与された。」とありました。そうだったんですねぇ\(^o^)/
因みに「英米文学植物民族史」における花言葉は、”好奇心”または、”愛と多産”、”歓喜”だそうです。

嫉妬という蛇に心臓をかまれてしまったオセロの愚かしさ、悲しさに対するシェイクスピアならではの皮肉は、同時に人間性への深い洞察と共感にも満ちているように思えてきました。
aosta
2016/05/09 09:29
◇Otiumさん

再コメント、ありがとうございます。
カエル料理はエスカルゴと並んでブルゴーニュの名物料理でしたものね。
確か昨年もそちらのブログでカエル料理についてコメントさせていただいたのでした。大丈夫!カエル関係の雑貨とみればついつい集めてしまう私ですが、カエルを食べたこともありますよ。何を食べるか、何を美味しいと感じるか。生態系を大事にしつつ、季節のものとして楽しむことは、文化そのものだと思います。

カエルというと、眉を顰める女性も少なくありませんが、キャラクターは世界的に人気があるように思います。民間伝承としての昔ばなし「カエルの王子さま」はシャルル・ペローもグリム兄弟でも有名ですし、アクセサリーのデザインやお守りとしてもよく見かけますね。そうそう!ガレやドーム兄弟などに代表されるアール・ヌーヴォーのデザインにもありましたね。それだけ身近な生き物ということでしょうし、環境破壊のバロメーターということにも納得です。
aosta
2016/05/09 12:05
◇Otiumさん

>『嵐が丘』は、子どもの頃の愛読書でした

そうだったんですね!
中学の頃、読書感想文コンクールで「嵐が丘」について書いた友人がいました。どちらかと言えば「ジェイン・エア」派だった私には、ヒースクリフとキャサリーンのデーモニッシュな愛憎が理解できませんでした。多分、今読んでもわからないと思うのですが、決して嫌いなわけではありません。むしろ、惹かれるところは大きいように思います。人の心理って不思議ですね。
フランスの水辺を描いた画家として、私が真っ先に思い浮かべるのはカミーユ・コローですが、彼が柳やシカモア、もしくはトネリコを描いていたかどうか、ちょっと調べてみたくなりました。

英仏海峡を隔てただけとはいえ、イギリスとフランスとでは風土的・国民的に大きな違いがありますね。元はと言えば、やはり風土かな。フランスは肥沃な土地に恵まれた農業国としてのイメージがありますが、英国は農業国ではありませんね。強いて言えば、酪農かしら?シェイクスピアの時代にはどうだったのでしょう。

フランスの古城はあまり幽霊とは関係なさそうですが、また何かお気づきになることがありましたら教えてくださいm(__)m

モリスの本、観てまいりました。
こんな本を手元に置いておけたら素敵ですね!
私の本棚にも、モリス関連の本が何冊かありますが、こういったスタイルのものはありません。amazonで、わたしもポチっとしてしまいそうです(笑)
aosta
2016/05/09 14:20
私は『嵐が丘』の後に『ジェイン・エア』を読んだので、物足りなさを感じました。エミリー・ブロンテの厭世感というか、壮絶さは強烈すぎた...。風が吹きすさむヒースの荒野というのがどんなものなのか空想していたのですが、フランスのブルターニュ地方の海沿いでその風景に出会って、感無量の思いをしました。

>フランスの水辺を描いた画家として、私が真っ先に思い浮かべるのはカミーユ・コローですが、彼が柳やシカモア、もしくはトネリコを描いていたかどうか、ちょっと調べてみたくなりました。

コローの光が通る幹も独特の魅力がありますよね。真っ先に思い浮かんだのは「モルトフォンテーヌの想い出」。日本で門松に相当するヤドリギをとっている図ですが、これに描かれている大木はfr&ecirc;ne(トネリコ)だろうと思います。コローを調べたら、柳を描いた絵画「Saules au bord de l'eau」もありました。

http://www.musee-orsay.fr/fr/collections/oeuvres-commentees/recherche/commentaire/commentaire_id/saules-au-bord-de-leau-17341.html

私は柳と言ったら枝垂れ柳なので、この感じの木をフランスで見たら柳だと思わないのではないかな…。
Otium
URL
2016/05/10 04:01
◇Otiumさん

おはようございます。
時差からすれば、そちらはまだ深夜でしょうか。いつもそのことを忘れてご挨拶してしまいます(=゚ω゚)ノ

姉妹でありながら、エミリとシャーロットの作風の違いはどこから来るのか考えたことがありました。せめぎ合う情念(キャサリン)と理性(ジェイン)。キャサリンとジェインはもしかしたら同じメダルの表と裏なのかもしれません。
そしてどちらを先に読むかで、印象が変わるのでは、と言うご意見は確かに当たっているように思います。

<風が吹きすさむヒースの荒野>はどちらの作品でも大きな意味を持って描かれていますね。私の想像の中のブルターニュにも荒涼とした風が吹いています。そして暗い海。閉鎖的で陰鬱なイメージは、「嵐が丘」の舞台となったハワースにも通じる雰囲気があるように思います。「嵐が丘」の感想文を書いた同級生も強く個性的な人でした。私には真似ができないような思い切ったことをする人でもあり、彼女に反発しながらも強く惹かれたものです。
aosta
2016/05/10 09:10
◇Otiumさん

続きです。
コローについてお調べくださったのですね!ありがとうございます。
私が思い浮かべたのも、やっぱり「モルトフォンテーヌの想い出」でした♪
コローの風景画の特徴ともいえる、霞むような筆致がとても魅力的ですが、これはトネリコだったんですね! 
「Saules au bord de l'eau」は「水辺の柳」とでも訳すのかしら。確かにしだれ柳のイメージとはずいぶん違います(笑) むしろ泥柳に近い種類かしら。泥柳とはいかにも可哀そうな名前ですが、銀色の新芽がとても美しい柳なんですよ。

改めてこの絵を眺めていましたら、女性たちの衣装が気になってきました。画像が小さいので、確認できませんがブルターニュやノルマンディーなどの女の人の被り物、襟飾りに似ているような気がします。Otiumさんならおわかりになるかしら。
aosta
2016/05/10 09:11
オルセー美術館の「水辺の柳」の説明に、柳はコローの霞むような風景の1部になっていて、1860年代からよく柳を描いていたと書いてありました。それで、コローの絵画の題名にsaule(柳)の文字が入っているものを探してみたら、すぐに8つ見つかりました。題名に柳と入れていなくても他にもあるはず。葉の繊細さを描くのは難しいので好んでいたのかな...。でも、枝垂れていない柳がお好きなように感じました。

>女性たちの衣装が気になってきました。画像が小さいので、確認できませんがブルターニュやノルマンディーなどの女の人の被り物、襟飾りに似ているような気がします。

どうなのでしょうね...。ブルターニュというと、もっと派手なのを連想しますが、お祭りでないときはこんな風に地味だったかもしれない。でも、コローの時代はどこの地方でも女性は被り者をしていたのではないかと思います。私は、ブルゴーニュで被っていたキシュノットという帽子に近いと思いました。

この絵がどこで描かれたのか分かれば特定できるのでしょうけど、情報がありませんでした。私は牛の顔の方に目が行きました。気が付いていなかったのですが、コローの絵画では、この顔が白い茶色の牛がよく描かれているのでした。Abondanceという牛の品種ではないかと思ったのですが、山岳地帯でよく飼われている牛らしいのかもしれない...。
Otium
URL
2016/05/12 06:30
「水辺の柳」はコローの池があるVille-d'Avray町の風景ではないかと想像したのですが、「モルトフォンテーヌの想い出」が描かれたMortefontaineとは、パリを挟んで50キロの距離。いずれにしてもパリの近くで自然が残っているあのあたりの風景だな、という感じがするのですが分かりません。フランスで画家にゆかりがある観光地には、よく絵画のパネルと設置していて、この角度で描いたのかと分かるのが楽しいのですが、Ville-d'Avrayは何も努力していない様子。

コローの池という名のホテルに泊まったときの写真を眺めてみたのですが、コロー関係は一般公開されていない彼の家と彫像があっただけ。でも、池のほとりには、しだれ柳の巨木がありました。

フランスでは柳を見たことがないなどと言っていた私ですが、見てもすぐに忘れてしまうのだと気がつきました。精神分析すると何か欠陥が見つかるかも…。
Otium
URL
2016/05/12 06:39
◇otiumさん

何回もありがとうございます。
キッシュノット、早速画像検索してみました。そうそう私が想像していたものもこんな感じです。ほほう、とばかり眺めているうちに、なんだかどこかで見たことがあるような気がしてきました。
フェルメールの「牛乳を注ぐ女」です。あの絵の中で女の人が被っているのが、まさにこんな感じ。フェルメールとコローとでは100年ほど時代がずれていますが、フランドル地方にも似た風俗があったということかしら。なんだか柳から始まって芋づる式に話が膨らんできましたが、なかなか愉快です。
ブルターニュの被り物というとレースの華やかなものを思い浮かべますが、あれはお祭り用なのですね。納得。

コローの絵の中には確かによく牛が登場しますね。
人物は描かないまでも牛はちゃんと描いてる(笑)。
aosta
URL
2016/05/13 17:45
◇otiumさん

Ville-d'Avray(ヴィル・ダヴレー)という町について調べてみました。
「コローの池」の画像には、確かにしだれ柳が映っていますね(^^♪
多分Otiumさんがご覧になられたのもこの柳かもしれません。

何よりびっくりしたのは、
普仏戦争中の1870年9月30日、プロイセン軍によるパリ包囲戦のさなか、郵便物を運ぶ名称不詳の郵便気球がイタリー大通りに姿を現した。ヴィル=ダヴレーの前線で気球はプロイセン軍に撃ち落された」という文章でした。
普仏戦争!郵便気球!
以前、普仏戦争における気球と伝書鳩についてブログに書いたことがありましたが、祖の内容とドンピシャでリンクしていました。URL添付いたしましたのでご興味がありましたらご覧くださいm(__)m

フランスに限らず、たとえ大きな町(パリとかロンドンとか)でも、一歩外に出ると、湯他かな田園風景画広がる、というのはうらやましいところですね。ヴィル・ダヴレーにしてもモルトフォンテーヌにしてもパリから50キロ圏内というのは驚きです。
ヴィル・ダヴレーには良質の水が出るとありましたが、Mortefontaineもその名まからすると美味しい水が出るのかしら。美味しい、と言っても硬水でしょうから、日本向きではないかもしれませんね。
aosta
URL
2016/05/13 18:07
フェルメールの「牛乳を注ぐ女」と聞いて思いだしましたが、確かに似ていますね。フランドルはかってはブルゴーニュ公国でしたから、ブルゴーニュのキシュノットはそれが発展しただけの形なのかもしれない!

ブルターニュの被り物が祭日の正装だろうというのは、あんなのをかぶって働くことなどはできないだろうと私が勝手に思っただけです。でも、25年前にブルターニュ地方を長期間で旅行したとき、高さが30センチくらいありそうなcoiffe bigoudeneと呼ぶ帽子をかぶって自転車に乗っている年配の女性に行きあったのを思い出したので、どうだったのか...。
https://fr.wikipedia.org/wiki/Coiffe_bigoud%C3%A8ne

フランスに郵便気球があったのを知らなかったのですが、Wikipediaにも項目が出来ていました:
https://fr.wikipedia.org/wiki/Ballon_mont%C3%A9

私が昔使ったフランス語の教科書に、郵便の「気送管」というのが出てきたので、かってパリの地下に、そんなのがあったのかと驚いたのですが、地下に埋めた管に空気を送って郵便を遠くに運ぶなどというのより気球の方が良いですね…。

ドーデの「最後の授業」:
私のブログへのコメントで教えてくださったトミー・ウンゲラーがアルザスの人で、彼が戦時中に占領していたドイツから解放されて、フランス人に戻って学校に通うようになったらアルザス語を使うことを禁止されたのでフランスに馴染めず、結局アメリカに行く道を歩んだという経緯を読んで、「最後の授業」は批判する人たちがいるように、これはアルザス・ロレーヌ奪回のためのでっち上げ作品だったかな、と思ったところです。祖国と言葉に狭間ができる問題は、日本人の私には理解できません。
Otium
URL
2016/05/14 09:22
◇Otiumさん

すっかりお返事をお待たせしてしまいましたが、やっと腰を据えてお話ができそうです(^^ゞ

>フランドルはかってはブルゴーニュ公国でした

さすがにフランスの歴史にお詳しいOtiumさん!!!
言っていただかなければ、全く気がつきませんでした。なるほど!

添付していただきましたブルターニュの被り物(coiffe bigoudeneというのですか?)の画像そのものは、はなぜか見ることができませんでしたが、あの円筒形の被り物をして自転車に乗ってるって・・・・風で頭から落ちてしまいそう(笑)

円筒形でないタイプの被り物については、ゴーギャンの絵でもよく見ました。何より、私が幼いころお世話になったシスターたちが、よく似た被り物をしていました。左右に跳ね上がるようなタイプ。バンバンに糊付されて固かったような記憶があります。修道会の名前を覚えていないのが残念。

>郵便の「気送管」

同じ原理だと思いますが、もっとこじんまりしたものを病院で見たことがあります。
大きな総合病院で、透明なアクリル製ノパイプの中を、筒にはいった書類が飛び交っていました。結構なスピードではありますが、郵便となると、相当な空気圧が必要になるのでは? 
パリの地下を音を立てて郵便物が飛び交う光景・・・・想像するのも難しい(笑)

aosta
2016/05/17 09:07
◇otiumさん

続きます。

トミー・ウンゲラーはアルザス出身のフランス人でしたか!
知りませんでした!!
まだ子供たちが小さかったころ、私が気に入って買った絵本でしたが、子供は喜ばないだろうと思われたモノクロの挿絵も、シニックな物語も受けに受けて、子供のセンスは侮れないと感じたものです(笑)

「最後の授業」読み終わった時に感じた居心地の悪さの理由がわかったような気がしました。祖国愛に満ちたヒューマンな物語のようにも読めますが、国威発揚ととれば、なるほど確かに。同じような状況にあったポーランドで、流ちょうなロシア語で査察官の質問に答え、先生と級友の窮地を救ったマリー・キュリー(当時はマリア・スクロドフスカ)のエピソードを思い出しました。冷静・利発なマリア。こちらは作為のない事実だと思います♪
aosta
2016/05/17 09:48

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
「柳の歌」 消えがてのうた part 2/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる