消えがてのうた part 2

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zoom RSS 旧朝香宮邸のアールデコ (3) 大客室・香水塔

<<   作成日時 : 2011/01/13 00:57   >>

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大広間に入ってすぐの右手、二階へと上がる階段。

幾何学的で直線的な手摺りは、どことなく階段箪笥を思わせるデザインです。


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階段の反対に目を向ければ朝香邸のシンボル、見上げるような白磁のオブジェが圧倒的な存在感で迫ってきます。
渦を巻く頭頂部に灯された薄灯りが、白磁の側面を伝わって流れ落ちる水を照らし出す仕組みになっています。
当初の設計図には噴水塔という名前で記載されていたようですが、
宮邸時代、オブジェから香りを漂わせて来客を迎えたことから、香水塔と呼ばれるようになりました。


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香水塔が設置された部屋は、
人工大理石を用いた壁の明るいオレンジ色と、黒い漆塗りの柱との鮮やかなコントラスト。
大理石というヨーロッパの素材を用いながらも、その色は日本の朱色に近い赤。
日本が誇る漆の漆黒とが、予期せぬ美しい出会いを果たしたかのようです。


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往時の宮家を訪れた客人は、香しい香りの中、大広間を過ぎて大客室へと案内されたのでしょう。
庭が広がる南側に大きく窓が開いている大客室は、明るく和やかに来客を迎え入れたことでしょう。






大客室をひときわ華やかにしているのはラリック作「ブカレスト」と名付けられたシャンデリアの輝きです。
エッチング・ガラスがはめ込まれた扉の上部には半円をかたどったアイアン製のタンパン装飾。


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ガラスに反射する光。


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ガラスを透過して行く光。


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漆喰の天井に施されたモールディングの陰影も計算されつくされて・・・










     ◇旧朝香宮邸のアールデコ (1) エントランス     http://folli-2.at.webry.info/201101/article_5.html 

     ◇旧朝香宮邸のアールデコ (2)大広間・小客室   http://folli-2.at.webry.info/201101/article_6.html

     ◇intermezzo 「朝香宮のグランドツァー」        http://folli-2.at.webry.info/201101/article_8.html

     ◇旧朝香宮邸のアールデコ (4) 大食堂       http://folli-2.at.webry.info/201101/article_9.html

     ◇旧朝香宮邸のアールデコ (5 ) 小食堂        http://folli-2.at.webry.info/201101/article_10.html






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コメント(11件)

内 容 ニックネーム/日時
おもしろく拝見しました。
香水はいつも同じ香りではなかったとおもうのですが、果たしてどんなときにどんな香りが用いられたのでしょうね。
お恥ずかしいことですが、わたしが香水をつかうのは、前の晩面倒になって入浴しなかったときとか、魚を料理したあととか、おおよそ香りを楽しむというものからはかけ離れています。
このページを見て初めて香水も検索してみました。
 エッチングガラスの加工法にもとても興味がわきました。
 やはりこの写真を拝見して、この美しさはどうやって?どうすれば?と思わせられたところからです。
 こうして良いものをもっと知りたくなるような説明の文章とともに見せていただける有り難さを覚えたことです。
bunbun
2011/01/13 13:35
◇bunbunさん

こんばんは!
朝香宮関連のブログばかりが続きまして申し訳ございません。
この東京都庭園美術館は、私の大好きな場所なのでついつい力が入って・・・(笑)

>果たしてどんなときにどんな香りが用いられたのでしょうね。

何か記録がが残っていそうな気もしますが、残念ながら香水は特定されていないようです。
いったい何の香りだったのか、私も気になります。近年、映画や小説で脚光を浴びたココ・シャネルもこの時代の人でしたから、シャネルの香りだった可能性もありますね。エッチング・ガラスやエントランスのガラス・レリーフに見るように、アールデコではガラスがいろいろな場所で活躍しています。ガラスという無機的な素材が、時代の感性にマッチしたのでしょうか。シャンデリアにしてもレリーフ・ドアやエッチング扉にしても、光の効果を最大限に引き出す最高のデザイン、最良の技であると思いました。アールデコ関連の記事は、このあと、もう少し続きますがどうかよろしくお付き合いくださいますようにお願い致します<m(__)m>
aosta
2011/01/13 22:26
aostaさん、素晴らしいですぅ
隣に並んで見てまわってる気分です。
ガラスって素晴らしいですよね。
冷たい素材なのに光が当たると途端に温度を感じます。
装飾の一つ一つ、すべて計算されてるんですねぇ
職人さんの心意気を感じます。
香水塔ですかぁ、どんな香りだったんでしょう?
強すぎず、それでいて印象に残るような贅沢な香りであって欲しいなぁ
ちょびママ
2011/01/14 12:12
もう何年も行ってません、なつかしいなあ。ときどき娘が行っているようです。
今回の公開は明後日までなんですね!間に合わないや・・・

この館にはどんな音楽が似合うのだろう、と考えながら見ていました。でもいまひとつぴんときません。モーツァルトやハイドンも悪くないでしょうが、フランスかイタリアの音楽となると・・・フォーレでしょうか?
意外にライヒャやマルチェッロも合うかも知れません。
いかがですか?
かげっち
2011/01/14 12:14
◇ちょびママさん

コメント有難うございます。
ちょびママさんとまたこうしてお話が出来ることが嬉しくて(^^♪

>隣に並んで見てまわってる気分です。

そう言って頂けて、願ったり!です。未まだ書き足りない部分がありますが、もうひと頑張りしてご案内しますから、どうぞお付き合い下さい(笑)。
朝香宮邸のガラス作品のほとんどを製作したラリックは、遡ること30年、アールヌーヴォー全盛期には、宝石細工として天才的な作品を残した人ですが、1925年以降アールデコの時代になってから、一種の糊のようなものをガラスの粉に混ぜて練ったものを焼成するパート・ド・ヴェールという方法で、斬新なガラス作品を作り出しました。この方法によって、ガラス扉や間仕切りといったそれまでガラスでは不可能だった大作を作り出すことに成功したのです。同時に美しい作品の大量生産が可能になったと言う意味で、まさに新時代を拓いた人と言ってもいいかもしれません。

>冷たい素材なのに光が当たると途端に温度を感じます。

ほんとうに。光あってのガラスですよね♪
香水瓶が特別な美しさをまとっているのは、ガラスと光、そして香りが織り成す一つのマジックなのかもしれません。
aosta
2011/01/14 18:40
◇かげっちさん

お嬢様もこの美術館がお好きと伺い、嬉しいです。
あの独特の雰囲気に魅かれ何回も足を運ぶ方が多いのでしょうね。
住んでいらしたのは別世界の人ではありましたが、かつてあの建物に生活があったという一種の気配のようなものが私を魅了します。
そして生活があったとなれば、そこには音楽もあったでしょう。
「この館にはどんな音楽が似合うのだろう。」とおっしゃるかげっちさんのお言葉に、私の中でかすかに鳴り始めたのはフォーレのチェロ・ソナタでした。
それも1番の第2楽章、第楽章あたり・・・
あの建物には、暖かい低音を響かせるチェロが似合うと言う気がします。若しくはずっと遡ったルネサンスの舞曲など、いかがでしょう?
aosta
2011/01/15 04:53
いきなりですが、
aostaさん仰る
>あの建物に生活があったという一種の気配
こういった雰囲気の建物に共通してある雰囲気ですよね。この館に居住された方々の思い入れ、懐かしさ、或いは執着といったものもあるかもしれませんが、そのような思いがいまだにそこに住み和んでいるような、そんな感じがしました。まだ行ってみてもいないのに、ですが。
階段に脚をかけようとするとき、チェロが響いてきたなら最高ですね。
bunbun
2011/01/15 12:52
ここの美術館は私も大好きな場所です。aostaさんの素敵な写真で、あらためて細部まで楽しませていただいています。
昨年の香水瓶展の時、初めてあのオブジェが「香水塔」なのだと知りました。展覧会用に使われていたのは資生堂の香水でしたが、当時使われていたのは、朝香宮妃がパリのゲランで香水をお求めになったという記録があるので、ミツコかオーデコロンアンペリアルだったかもしれない、と図録に書かれていました。
うさみ
2011/01/15 22:10
◇bunbunさん

おはようございます。
未だ陽が昇る前のこの時間、闇の中でしんしんと雪が積もっています。

人に建物の記憶があるように、建物にも記憶があるのではないか、という想いがしきりです。人と建物の記憶が呼応して懐かしさのさざ波が立つ、そんな感じでしょうか。相変わらず非論理的な感じ方ですみません(笑)。

>チェロが響いてきたなら最高ですね。

それが心の中で鳴ったなら、それで充分なような気がします。
「かつてそこにあって、今はないもの」を思う時、喪われたものを再び見ようとする内なる想いによって、対象が深く立体的に見えてくるように思いました。
aosta
2011/01/16 05:29
おはようございます。
東京では水仙が咲いていると言うのに、こちらは雪で真白です。
香水瓶展、やっぱり行かれましたか?!
私も娘と二人でいってまいりましたが、展示の素晴らしさに圧倒され、夢見心地のひと時を過ごしてきました。

>展覧会用に使われていたのは資生堂の香水でした・・・

わあ、そんな企画があったのですか!?
私の時は、香水塔で香りを燻らせている気配はありませんでした。
残念無念!!

>朝香宮妃がパリのゲランで香水をお求めになったという記録があるので、
 ミツコかオーデコロンアンペリアルだったかもしれない

貴重な情報を有難うございました。そうだったのですね!!
安易にシャネルかもしれないなどと書きましたが、ゲランの可能性が高かったと伺い、訳もなく納得してしまうaostaです。
ゲラン好きな私としてはうかつでした。
aosta
2011/01/16 05:51
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翡翠ヒスイ
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2013/01/14 22:31

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